数学ができるようになるためのたった1つのこと2
中学以降でハッピーな数学ライフをおくるには、算数の学習時に(もし遅れ
ちゃったら、できれば中学の低学年に、、、それより遅れたら、中学卒業前に)、
ある種の「思考の習慣・方法」を身につけなくてはならない。
それを簡単に表す言葉を知らないが、それは、「次のような問題をストレスなく
解けること」「よくよく理解していること」である。
基本問題
長さ1メートルの棒を 3 : 2 に分割しました。
それぞれの長さは何cm?(答、60cmと40cm)
と書いた。
その続き。
もちろん(?)、上の基本問題は、
100 ÷ 5 = 20
20 × 3 = 60 20 × 2 = 40
などとして解く。(説明は・・・いいっすよね?)
とても簡単な問題なので、一瞬で終わってしまいそうだが、頭の中では、次の図の
ような処理が行われていると思う。
そもそも「棒」というのは物理的実体で、その長さがぴったりの 1m なんてことは
普通ない。ただ、まあ、そういうものを考えるわけである。それは、一種の抽象化
だと思う。・・・と、いう話は、いいですよね。
この辺はとても重要だと思うのだが、説明さえされればここでつまづくものでもない
と思うので、議論は省略。単位の変換も同様。
図を見ていただければ、何が描いてあるか、おわかりいただけると思う。
最後の「棒」の横の○付きの3と2は、3 : 2 を表している。
したがって、棒全体は、5(と言うか、マル5)という数値で表されることになる。
だから、100を5で割って・・・などとやっていくわけだ。
ここで、下に書いた「抽象化2」という言葉は、微妙かもしれない。
実際、あまりよくないかもと思うが、他に思いつかないのでこうした。
名前はどうあれ、こここそが、私の主張点である。
つまり、「数学ができる子(の予備軍)」は、「抽象化2」(と書き表した)の
矢印をすんなりわたっていくのではないか、ということだ。
ポイントは、
一度数値で表した「もの」を他の数値で表す
ということである。
今の場合、「長さ 1m の棒」は、まず、頭の中で「100(cm)という数値」で
表されるのだが、それが、次に「全体は5」という数値でも表されることになる。
それらの数値は、同じものを表しながら、異なるものである。
そして、その関係をちゃんと把握していれば、問題は解けるわけだ。
そういう感覚を身につけておけば、数学(中学高校の数学)は理解できる。
と私は断言したいのだ。
何も難しいことではないと思う。
特に、大人にはそう感じられると思う。
中には、「自分はこのくらいわかる。でも、子供の頃、数学は苦手だった」という
人もいるかと思う。
いじわるのつもりはないのだが、「今上の問題がちゃんとわかる」なら、
「今から数学(中学の数学)を勉強し始めれば、ちゃんとわかる」はずだと思う。
ただし、「わかる」と言っても、ちゃんと使いこなせるようにわかっていなければ
いけない。「え〜と」と考え始めるのではなく、即答できるように。
続く。