伸展と強化について3

いろいろ考えたのだが、書く時間がなくて、ずいぶん時間があいてしまった。
その結果、いい考えが浮かんだような気もするが、整理もつかなくもなった。
まあ、そういうわけで、ごちゃごちゃと。
 
さて、「伸展期の問題」とは、「忘れちゃう」とか「飽きちゃう」とか。
「飽きちゃう」のも、大抵の場合は、「忘れちゃう」からだろうから、
結局、大部分は、「記憶の問題」ということになる。
だから、「記憶の問題」を考えたい。
 
世の中にはいろいろな記憶本があり、たぶん、どれもが、誰かの役に立つ
ものだろうと思う。気に入ったものを選んで使えばよいのだろう。
私個人は、「ゴロで覚える」式が、実際に役に立っている。
 
しかし、そういった個別の技法ではなく、より本質的(より精神論的)な話では、
 
 1.覚えようとするものをよく見よ。
 2.理解してから覚えよ。
 3.繰り返せ。
 
といったものが、実際に役に立っていると思う。
 
「覚えようとするものをよく見よ」は、津川博義氏の
「つがわ式世界最速漢字記憶ドリル」から学んだことだが、これは、漢字に
かぎらず、非常に多くの分野で成り立つ最重要な指摘だと思う。
ちゃんと見てないから忘れてしまうのだ、と。
 
ここで「見る」は、まず、単純に「目で見る」である。
ぼやーっと見ていてはいけない。(それが、津川先生のご指摘だ。)
さらに、歴史や数学のような科目になると、「頭で見る」必要があると思う。
「頭で見る」は、私の造語だが、まあ、要するに、「その科目の内容を
しっかり考える」ということだ。
 
私はこれまで、「勉強し始めの段階」つまり「創出」期には、(あれば)
「お手本を見る」のがよいと書いてきた。
「お手本を見る」ということは、あまり、「深い理解」にこだわってはいけない
ということでもある。まず必要なのは、「お手本」から得られる
「とっかかりの理解」であって、「深い理解」ではない。
しかし、「創出」期がすぎ、勉強のきっかけがつかめたなら、それからは、
「理解」を重視しなければならないのは、当然のことだと思う。
 
ところで、世の中には、「覚えようとしてはいけない。深く理解すれば自然に
覚えられる」などという人がいる(まあ、数学系の人ですね)。これについては、
言いたいことはいろいろあるのだが、結論を言えば、そうであるケースもあり、
そうでないケースもあり、だと思う。
私の場合、そうであるケースとは数学など、そうでないケースとは歴史などだ。
ただ、少なくとも、「理解した方が覚えやすい」ということは、当然だと思う。
 
そもそも、人間には、
 ・理解できないものは忘れたい。そして、忘れる。
 ・しっくりくるものは人に言いたくなる。そして、なかなか忘れない。
ということがあると思う。
そうそう。「人に言う」も重要だ。
 
けれど、今日は、この辺で。