伸展と強化について2

私は、(誰であれ)人の頭の中には、「知識の体系」があると思う。
その体系を作っていく作業のうち、
 
 すでにある部分の単純な伸展(「伸展」と略記)
 すでにある知識と知識のつながりを見つけていく(「強化」と略記)
 
について。
(これまで「伸展」を「進展」と誤記していました。直しますです。)
 
以前に、以下のものは「伸展」であると書いた。
  
 ・ある程度の日本史の知識は持ったが、江戸時代以降のことは
  まだよくわからないので、もっと勉強してみる
 ・方程式の解き方で自分の誤解を発見し、それを正す
 ・数学の勉強をしていて、自分の「数学観」を徐々に変化させていく
 
数学の例は、「こういうのも含めます」ということで挙げた例であって、
典型的なのは、日本史の例だと思う。
あるいは、英語学習者が、「英語ってこういうものか」とわかってきたあとに、
「じゃあ、語彙を増やさなきゃ」と思い立ち、単語を覚え始めたりする。
この場合の「単語覚え」が「知識の体系の単純な伸展」の典型的な例だと思う。
 
当然、このような勉強は絶対的に必要である。
が、これは、「何がなんだかわからない」という状態を抜け出た後の勉強であり、
比較的危険が少なく、楽にこなせそうである・・・。
 
と、以前に、「頭が良いとはどういうことか」なんかを書いたときには思っていた。
実際、「創出をやりぬく」、つまり「最初でつまづかない」ということは、
最優先課題だろうし、それに比べれば「単純な伸展」など・・・とも思う。
 
しかし、実際に、やってみると、「伸展」には「伸展」の難しさがあるのだ。
それは、「勉強したことを忘れてしまう」とか「飽きちゃう」ということだ。
「飽きたらやめればいい」という意見もあるだろうが、やめられないときもある。
たとえば、受験のときとか。でしょ?
 
続く。