子供は勉強が好き再論2

今回は、中学受験に関して思うこと。
 
ただし、我が家では中学受験はしていない。
だから、すべて、わずかな見聞をもとにした推測に過ぎない。
私は、根っからの現場主義者であり、「真実を知るのは当事者のみである」と
いう信仰を持ち、「素人の方が案外本質がわかる」などという人が嫌いだ。
したがって、当事者でもなんでもない私の考えに大した価値はない。
ここに書くのは、あくまで、個人的な推測にすぎないのである。
 
さて、言い訳はそれくらいで、あとは、ランダムに。
 
・集中できる勉強時間について
前回、家庭学習で(一度に可能な)勉強時間は最大20分程度と書いた。
が、それでは、中学受験にはとても間に合いそうもない。
息子は中学受験塾に行ったが、そこでは、1日数時間の授業があった。
不思議なことに、ウチではそんなに長時間勉強しない息子(笑?泣?)が、
冬休みだけの短期間であったが、塾では長時間の勉強ができたのである。
これは、「塾(あるいは学校)の場の力」とでもいうものだと思う。
その理由を息子に聞くと、
  雰囲気でやれる
  家庭学習の方が密度が濃い
ということだった。
「家庭学習の方が密度が濃い」というのは、意外な感じがしたが、
「授業には緩急がある」ということらしい。
(「塾でそれだけやれるなら...」と、家庭学習の時間を延ばそうとした
 ときの反論の言葉なので、微妙に意味が違うのかもしれないが。)
 
・それでもあの長時間の学習には不安を感じる
息子を中学受験させなかった最大の理由は、「近くに適当な学校がなかった」
だが、正直なところ、「あの長時間の学習に、親として不安を感じる」という
こともあった。
 
・わからないものはわからない
どんなに教えられてもわからないものはわからない。
たとえば、それぞれの勉強に、「適齢期」があり、まだ、その年齢に達して
いない場合、わからないものは、どうしたって、わからないはずだ。
それが、「この中学校の試験に合格するためには、これがわからないといけない」
となると、かなりつらいことになりそうだ。
親としては、「わかれっ!」と言いたいときもあるが、それは拷問でしかない。
 
これは、高校入試でも大学入試でも同じ...かというと、年齢が上がるにつれ、
「適齢期の問題」はなくなっていくので、あまり問題にならなくなるのだと思う。
(親が関与することも減るし。)
 
・勉強の意味
すべての中学受験生がそうだというわけではないが、勉強を「問題の解き方を
おぼえて、テストの問題に適用すること」と考えてしまう子供が増えそうな気がする。
だとしたら、恐ろしいことだ。
もちろん、杞憂であってほしい。
 
・塾は楽しいか
塾がつらかったという子供と楽しかったという子供の両方がいるようだ。
中学受験塾では、成績優秀者ほど手や目をかけられる傾向があるかと思う(推測)。
が、成績優秀者で楽しくない子供も、それほど成績がよくなくて楽しく
やっている子供もいるようだ。
これは、個性(とか運)としか言いようがないと思う。
 
・「家庭では勉強をさせない」という考え方
何かで、「勉強は塾でたくさんするのだから、家庭では勉強をさせない方がよい」
という主張を読んだ。「家庭は安らぎの場であるべきだ」と。
確かに、あの長時間の勉強を考えたら、そうかもしれない。
それにしても、上記の主張は、「勉強」を「仕事」に置き換えると、まるで、
サラリーマンの生活訓のようだ。
「勉強」は「仕事」なのだろうか?
ただ、この結論は、各家庭の事情によって変わることだと思う。