もひとつ、おまけに

「子供たちの人格に影響を与えたくない」ということは、具体的には、
「子供たちの選択肢を狭めない」という行動になっていたと思う。
で、実は、「他者の選択肢を狭めない」というのは、子供に限らず、私はいつでも考えている。
ま、そういう人間なのだ。
 
だから、妻と知り合った頃、まだ恋人でもなかった時分、食事に誘うにも、ちゃんと
「断ってもいいからね」的な言葉を申し添えておいた。
妻は「この人は、私を誘っているのだろうか、誘っていないのだろうか?」と思ったそうだが、
この話が大好きで、子供たちが小さい頃から、「お父さんの奇行」として語っていて、
子供たちにも大受けだった。
 
のだが、いよいよ青年期に突入した息子の奴が、この話をまたした妻と私たちの前で
「それって、親父が、断られたときの保険だったんじゃないの?」などと言いおる。
 
いや、違う。
それは違うのじゃよ。
 
う・・・ん。
違うと思うんだ。
ま、いいけどな。