考えさせる教育

何度も何度も書いていることである。
 
アクティブラーニングなどでは「地域の振興策」とか「外国人旅行者の誘致策」が
話し合われるのだそうだ。
もう十分話したので、特にアクティブラーニングを批判したいのではない。
しかし、「こういう発想」の誤りを指摘しておきたいのだ。
 
そもそも文○科学省はじめみなさんがもとめているのは、たとえば、「思考力」だろう。
思考力を鍛えるというと、たとえば、数学、他には数学、あと数学なんかがいいのでは
ないかと思うのだが、数学とか理科とか国語とか、そういう個別の教科の学力ではなく、
「何にでも適用できる自由な思考力」がほしいのではないかと思う。
 
そういうものを身に付けさせる教育とはなんだろうか。
ということで、アクティブラーニングなんかが出てきたのではないかと推測する。
それなら、数学をアクティブラーニングさせればよいと思うのだが、あまり聞かない。
それは、たぶん、不可能だからだ。
数学の教科書を一人で予習してくるなんて、余程のへ、、、いや、人物でないと無理だと思う。
実際、「できない子」に合わせたら、授業は進まないだろう。
「できる子」に合わせたら、その他の子供たちは、何も学ばずに終わるだろう。
 
ということで、「地域の振興策」とか「外国人旅行者の誘致策」なんかが出てくるのだろう。
しかし、前にも書いたが、それは悲劇だと思う。
 
たとえば、「個々のスポーツの練習ではなく、どんなスポーツにも有効な身体能力」を鍛える
練習方法(万能練習法とよぼう)があるなら、ぜひしたいと思わないだろうか。
野球とかサッカーとか水泳とか、個別のスポーツに入る前に、そういう練習をするのである。
そういう練習をしたあとで、野球がやりたければ野球をやればよい。
万能練習法の効果は抜群で、子供の頃から野球しかしなかった子より、グングン伸びて、
プロにもなれるかもしれない。
いや、プロ選手になるなら、最初から野球などせず、万能練習法をするべきなのだ。
 
もしかしたら、万能練習法をしても、スポーツの道に進まないかもしれない。
しかし、万能練習法で身に付けた身体能力は、生涯にわたって有用であろう。
 
と、いうのは、そんな万能練習法があればの話であって、実際にはないのだ。
これは大事なところで、試験にも出るから、繰り返しておこう。
そんな万能練習法はないのだ。
 
誤解のないように言っておくと、「ない」というのは、18歳とかへたをすると20歳以上にまで
適用される万能練習法のことである。
幼児期ならあるかもしれない。
駆けっことか、水泳とか、ラジオ体操とか。(専門家でないので知らない。)
しかし、青少年向きの、個別のスポーツの練習を控えさせてまでやらせる、万能練習法など
ない、ということである。