教育いろいろ

まあ、その、アクティブラーニングに関連して、、、です。
 
中央教育審議会というのの答申が文部科学省のHPにある。
「生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える力を持った人材は、学生からみて受動的な
教育の場では育成することができない。従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業から、
教員と学生が意思疎通を図りつつ、一緒になって切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら知的に
成長する場を創り、学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修
(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である。(以下略)」
 
何と言うか、お役人(お役人的学者さん?)の文章だと思う。
これを見て、たとえば、
「え?何?じゃ、昭和世代のあなたは主体的に考える力を持ってないんですか?」と言ったとしよう。
すると、「いえいえ、違いますよ。”受動的な教育の場”ではと言ってますよね。
つまり、昭和時代であっても”能動的な教育の場”が与えられたことは十分考えられます。
その場合は、ちゃんと主体的な考える力を持っているわけです」などと言うのだと思う。
 
思うに、全編に渡って「突っ込まれたときの対応策」が考えつくされた文章だと思う。
それは、要するに、ナンの意味もない空疎な文章だろうと思う。
 
さて、ま、皮肉はおいておいて、いくつか疑問(と意見)がある。
まず、軽い「疑問」だが、どうして「生涯にわたって学び続ける」ことを文部科学省
画策する必要があるのだろう。
いや、まあ、もちろん、「生涯にわたって学び続ける」ってのは、個人的にはいいことだとは思う。
しかし、それは文部科学省の知ったことではないのではないだろうか。
学びたければ学べばよいし、学びたくなければ学ばなくてもよい、と私は思う。
学校を卒業したずっと後のことまで、お役人様に指示されたりする覚えはないのである。
いやいや、どうも年を取ると物言いが皮肉っぽくなってしまう。
これは、純粋に疑問でもあるのだ。なぜ、文部科学省がそんなことに興味を持つのか、と。
 
ところで、「主体的に考える力」を持っていない人は、どうしてそうなったのだろう。
答は書いてある?
 
・学生からみて受動的な教育を受けたから。
・従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業を受けたから。
 
で、続きも含めて、その対策が次のように書いてある(抜粋)。
 
・教員と学生が切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創る。
・学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修へ転換する。
・ディスカッションやディベートといった双方向の講義、演習、実験、実習や実技等を中心とする。
 
そして、
「学生は主体的な学修の体験を重ねてこそ、生涯学び続ける力を修得できるのである。」と
高らかにおっしゃっている。
(言っておくと、これは大学生向きの話である。ただ、高校生以下にも適用しそうな勢いである。)
 
私のもっとも重大な疑問は、「正気ですか?」である。