規制緩和

教育の雑談にそぐわない話題だけど、言うのが義務のように感じる。
 
経済が成長しないといけないようである。
(個人的にはこの前提からあやしいと思うのだが、今は議論しない。)
そのためにお金を刷って、公共投資をして、規制緩和をするということだった。
どれにも賛成できないのだが、今言いたいのは、規制緩和
 
規制緩和というと、「意地の悪い(頭の固い?)役人がアイデアあふれる企業家の
邪魔をしていじめているから、それをやめさせよう」というイメージがある。
あるいは「既得権益を守るための規制をやめさせよう」とか。
実際、そういうことはありそうなので、そういう規制緩和なら賛成である。
 
しかし、より根源的なことを言うと、規制というのは意地悪ではなく、また、
多くは不当な既得権益者の保護でもなく、一般市民を保護するためにあるはずだ。
たとえば、「ギャンブルの禁止」とか。
「いや、俺は、ギャンブルの胴元になって大金を稼ぎたい。大金を稼いだら、
 税金もたっぷり払うんだから、規制なんかやめてほしい」という人の言うことを
聞けば、それも規制緩和である。
そして、「ギャンブルをやるもやらないも自己責任。やってもいいでしょ?」と言う。
その規制緩和に、多くの人は賛成しているのだろうか。
 
我が家で最近話題になるのは、医療の規制緩和である。
現在のところ、医療は「お金儲け」の道具ではなく、したがって、お金儲けが
できないよう規制されている。
「それでは儲からない。だから、規制を緩和して欲しい」という人たちがいる。
彼らにも言い分はあるだろうから、人格を否定するような批判はしない。
しかし、私は医療は経済行為とは別にしておいてほしいと思う。
 
規制緩和のすべてが良いわけではない。
むしろ、「お金のための規制緩和」は悪いことの方が多いのではないか、と主張したい。
それに、賭博場や病院を立派な株式会社持ったとして、それで本当に日本経済が
よくなるのだろうか?