世界史の謎にいどむ(なぜ世界史がわかりにくいか)3

前回書いた私の感想が正しいなら、貨幣経済の発達がひとつのカギになるような気がする。
しかし、貨幣経済の発達は、地域によってバラバラなようだ。
(教科書に出てくる範囲では)メソポタミアギリシア・ローマ、中国が突出して早い。
いや、はっきり言おう、メジャープレイヤーの中では、西ヨーロッパが突出して遅いのではないか。
ゲルマン人たちが、やっちまった・・・と。)
 
そのように地域ごとに事情は違うのに、「世界史」としてまとめようとしている。
しかも、その中でもかなり進歩の遅かった(と言うか、一度逆戻りした?)西ヨーロッパを
基準にしているから、なおわかりにくいのではないだろうか。
 
もちろん、西ヨーロッパが重要なのはわかる。
近代の世界を作ったのは西ヨーロッパだから。
ただ、たとえば「西ヨーロッパのもともとの後進性、そこからの復活」などが、
ぶっちゃけて語られないところが、歴史を難しくしている(ひとつの)ように思うのだ。
 
付記:
世界史の話ではないかもしれないが、日本の貨幣もちょっと不思議なところがある。
和同開珎を知らない日本人は少ないと思うのだが、「日本国の貨幣の発行は10世紀くらいに
いったん終了し、次に発行されるのは17世紀の江戸時代」ということはどうだろう。
豊臣秀吉の大判とかいれるとそれよりちょっとだけ早いが。)
じゃ、その間の600年くらいどうしてたのかと言うと、まず、貨幣経済が衰退し(俺たち
ゲ○マン人か?)、それから中国のお金が使われていた、と。
(中国はさっさと紙幣を使うようになっていて、そこであまり使われなくなった
硬貨なんかも日本では使われたらしい?)
この辺の話は、日本史をちゃんと勉強すれば書いてあるのだと思うし、日本史を勉強していない
私でもぼんやりは知っている。
しかし、どれくらいの日本人が知っているのだろうか。
ものすごく大事な話だと思うんだけど。
この辺がもや〜っとしているのは、変なプライドのせいではないのだろうか。
さらに言うと、そういうことが、世界史にも影響しているということはないだろうか。
 
付記2:
ちなみに、正誤問題で「アジア初の近代的憲法大日本帝国憲法である。○か×か」は、
日本史では○、世界史では×となるらしい。
世界史における「アジア初の近代的憲法」は、ミドハト憲法である。
日本史と世界史で正解が違う問題があるというのは、、、と思うのだが、ここは
世界史の先生が踏ん張ったと思えてしまう。