ある思ひ出

このブログのメインの目的は「教育方法の開発」となっていたが、それももう完成を見た気がする。
なので、今後どうなるかわからない。
 
で、思い出話。
昔々、私が中高生の頃、母の勤め先に「数学のできる(できた?)人」(Aさんとする)がいた。
母は、勉強のできるAさんの意見を参考にしているようだった。
私が高校生のとき、そのAさんが「息子さんはどんな本を読んでるんですか?」と聞いたという。
「ドクトルマンボウとか、狐狸庵先生」と答えたところ、「幼いですね」と言われたという。
その話を聞いて私は怒った。ものすごく怒った。
 
「人が何を読もうが勝手だろう」と思ったのではなく、マンボウ先生や狐狸庵先生のご著作を
読むことを「幼い」と断じられた点に立腹したのだ。
「Aさんは読んだことがあるのだろうか?」と母に食って掛かった。
その話を母はAさんにしたそうで(かーちゃん、なんで?)、Aさんは笑いながら、
「そのうちもっと高度な本も読むようになりますよ」と言ったそうだ。
もちろん、私は、鼻血が出るほど怒ったことは言うまでもない。
 
で、その話はそこで終わりなのだが、その後、私はそのことを執念深く覚えていて、
「高度な本とはなんじゃいな」と思っていた。
あれから何十年も経って思うに、あの一件は私の成長に一役買ってくれたのではないだろうか。
 
今は高校生を「幼い」なんて言う人が少ないような気がする。
(「思うけど言わない人」は無茶苦茶たくさんいると思う。笑)