受験の極意 3

前回は数学の問題を例にしたが、「解答は組立作業」ということは他の科目でも同じだと思う。
(「それは選択問題であってもそうだ」というのが、今回の私のヒラメキなのだ(笑)。)
 
たとえば、英文和訳の場合、
・英単語の知識
・英文法の知識
・日本語を書く能力(意外に重要だと思う)
などが材料的知識で、
・それらを組み合わせて英文を理解する(ための知識)
・それを日本語にまとめる(ための知識)
が道具的知識ということになる。
 
あえて材料的・道具的と区別する必要はないのだが、「材料的知識」とは
「絶対的に必要とされる基礎知識」のことで、「道具的知識」とは「材料的知識」を
切り貼りするための応用的知識ということになる。
まあ要するに、「解答は組立作業」という気持ちを語りたかったのだ。
 
材料的知識(基礎知識)が絶対的に必要であることは誰にもわかると思う。
しかし、である。
道具的知識(基礎知識を使う知識)も絶対的に必要なのだ。
このエントリーで言いたかったこと(書いておきたかったこと)の第一はそれだ。
「知識を扱うための知識」が絶対的に必要なのである。
材料的知識は「ただ暗記しなければいけない」という「静的な知識」(もう造語だらけですわ)で
あるが、「知識を扱うための知識」は、実際に使って使い勝手を知っておかなければならない
「動的な知識」であると思う。
 
たとえば、「食器棚を作る」という問題の場合、板や釘といった材料を持ち込み、ノコギリや
トンカチといった道具を持ち込むだけでは絶対足りない。
「ノコギリやトンカチを扱った経験」も持ち込む必要があるのだ。
 
えーと。こほん。
最近、娘の奴、私の言うことを「それはお父さんのreligionだよね」などと言う。
うー、まー、いいでしょう。
普通の言葉で言うと、入試問題を解くのには、
 
・基礎知識
  (公式とか英単語の意味とか)
・基礎知識の使い方
  (この問題にはこの公式が使えるとか、この英単語はこの文脈ではこういう意味になるとか)
・「基礎知識の使い方」を使った経験
  (経験によってたまっていく知恵のようなもの)
 
が必要だということなのである。