人はどうして勉強ができたりできなかったりするのか?4

前回までに、「ある科目が好きな子はその科目の勉強ができるようになる可能性が高い」
という、どーしよーもなく当たり前のことを述べ、「子供をその科目好きにする一般的で
簡単な方法は知らないし、論じない」という、じゃ、どーすんのという話をした。
 
ちょっと補足しておくと、「ある科目を好きにする一般的な方法」を私はひとつだけ
知っている気がする。それは、その科目で良い点(できれば100点)を取らせることだ。
それは、かなり一般的だと思う。
が、簡単ではない。
しかし、不可能ではないし、「それなりのやり方」はあると思う。
(子供が小さい頃にも書いたが、小学生に良い点を取らせるのは簡単である。
 お子さんが小学生の方はぜひチャレンジしてほしい。
 しかし、ここで考えているのは、(書かなかったけど)中高校生のことである。)
もしかすると、私は、その「それなりのやり方」の話がしたいのかもしれない。
(私は、いつも、話の結論が見えないまま書いている。)
が、それは、ちょっとおいておきたい。
 
さて、子供を勉強好きにする一般的で簡単な方法は知らないが、勉強嫌いにする方法は
考察しておいてよいと思う。
どういう子が勉強嫌いになるのだろうか。
「町中の道順」のたとえ話に戻って考えたい。
 
私は、真にその科目が嫌いになる子は、「50点は取れるけど100点が取れない子」では
ないかと思う。
「先生の指導に従わなかった子」は0点に近い点数を取り、その結果、その科目が
嫌いになるかもしれないが、自分の非がわからないわけでもあるまい。
しかし、先生の指導に一生懸命従っていて、それでも50点しか取れず、塾に行った子(A君)や、
塾に行ってないのになんだか不思議な能力もつ子(B君)を目の当たりにしていると、
だんだんに、その科目が嫌いになっていくのではないだろうか。
(「自分の能力の"低さ"から、自分が嫌いになる」というもっと恐ろしい選択もありうる。
 私は、それを一番避けさせたい。)
 
したがって、さしあたっての急務は、「50点の子」をどうするかだと思うのだ。