つかむまで 2

要するに、割と即席でコツをつかむにはどうすればよいか、という話。
で、「入試数学の比較的小さな分野」に限定しよう。
 
その結論を言うなら、「例題をまとめてやらせる」ということになると思う。
普通に考えればそうなる、というか、それしかないでしょ?
 
ただ、そこで注意事項があるのだ。
これは、受験期に言うべきことではなく、もっと前から言うべきことだと思うが、
実際、受験が近付いてこないとそういう考えもなかなか出てこない。
 
ここで、入試数学について、公然の秘密、誰でも知っていそうで、知らない人は
知らない、というかちゃんと考えていないであろう重要なことを打ち明けよう。
(わくわく・・・。いえ、あんまり期待しないで(笑))
それは、次のようなことだ。
 
 入試では(たぶん)見たことがない問題が出る。
 
予備校の宣伝に「先生の予想問題が的中し、本番に出題された」というのがある。
それはすばらしいことだが、自分にそれが起こるとは期待しない方がいい。
原則、「見たことがない問題」が出るのであり、そう覚悟しておいた方がいいのだ。
 
「やったことがある問題が出るといいな」という気持は、誰しもあるだろう。
しかし、そういう気持ちが強すぎると、本番で「見たことがない問題」が出た場合、
あわててしまったりして、よろしくないだろうと思う。
しかし、もっと悪いことがある。
それは、実際に「見たことがない問題」を解く力がない場合であろう。
 
受験生は「見たことがない問題」を解ける学力を身に付けておかなけれならないのだ。
(そのサポーターはその手伝いをしなければならない。)
それでは、どうすれば「見たことがない問題」が解けるようになるかというと、もうひとつ、
入試数学に関して、言うべきことがあるのだ。それは、
 
 ・習った方法を組み合わせれば解ける。
 
である。
一部の大学入試問題に関しては例外もある。
が、そういうのは無視すると、入試問題は、「習った方法を組み合わせれば解ける」のだ。
トートロジーですか?ま、いいじゃないですか。)
「習った方法」(の大部分)は、普通の学校で普通に習うことである。
(学校で習わないことを出題する学校を受験する場合、それ用の対策を。
 それでも、基本は同じだと思う。)
 
つまり、受験勉強でするべきことは、「習った方法を組み合わせて、見たことがない問題を解く」
という力を身に付けるということなのだ。
 
続く。
 
まあ、魔法の方法なんてないですからね。
 
後記:
なんとなくチェックしてみたら、ほぼ同じことをずいぶん最近書いてますね。
「非受験期の勉強(私的な高校数学編)後編」(8月)です。
いや〜、なんと言うか、すっかり忘れてる自分が怖い。
基本は同じことになるでしょう。同じ人が同じようなことを考えているんだから。
 
しかし、前回は「非受験期の高校数学」が対象だったのに対し、今回は「受験期の
(主に中学の)数学」が対象である。
高校の数学(大学入試の数学)と中学の数学(高校入試の数学)は少し違うと思う。
大学入試の数学はむちゃくちゃ難しいが、高校入試の数学はそれほどでもないからだ。
もちろん、学校によりますが。
前者は「解ければラッキー」であり、後者は「可能な限り解けるべき」であるから、
その取り扱いは全然違ってくると思うのである。
 
また、「非受験期は時間をのんびり使えるし、のんびり使うべき」というのが私の主張である。
が、受験期にそんなことは言っていられない。