そう言えばきびしい息子の追及

先日、娘を塾に送っていく時、確かに、女装男性を見た。
遠目に、80年代を思わすようなバリバリのボデコン女性らしき人が見えた。
いや、確かに、女性らしきお姿なのだが、お顔がそう見えない。体格もご立派。
もちろん(繰り返そう、も・ち・ろ・ん)、私は運転中にわき見などしない。
しかし、車は長い長い信号待ち状態で、目の隅に見えてしまったのだ。
 
私は、これまでの人生で何度かそういう人に遭遇している。
一番ぎょっとしたのは、夜の池袋、人通りのない裏道で、真っ白な女性用下着のみを
身につけた40代くらいのおじさんである。
まあ、それはいいとして、そのときの雰囲気があったのだ。
 
で、信号が長くて、その方は車の横を通り過ぎた。
間違ってたら失礼とか言うレベルではなく、確かに、男性だった。
娘に言おうかとも思ったが、危険な感じがしたので、そのときは言わなかったのだ。
まあ、それはいい。
 
で、その話をしたところ、妻は「どうしてそんなに遭遇するの?」と笑う。
素直な笑顔はいつもチャーミングだね。
娘は「言ってほしかった。見たかった」。そ、そうか?
んで、息子。
「そんなことより、遠くにいるボデコン女性を、オヤジが凝視していたことに問題を感じる」。
ぬ、ぬあにおぅおぅおぅ。
 
正直「しまった」と思った。
が、そこでオタオタしてはいけない。
「いや、たまたまだよ」と言って、話題をさりげなく変えた。
でも、なんだか気になって、ちょっとしてから「でも、あれはね。信号が長くて」と言った。
それからまたちょっとして「うん、たまたま見えただけだよ」と。
あくまで、話のついでのように、さりげなく。
 
すると、息子、「ごめん、おやじ。深い意味はなかったんだ。そんなにダメージを受ける
とは思わなかった」。
いや、もう、どうにでもしてくれ。