2つのピグマリオン効果

最近、娘の塾の先生と面談した。
家での様子などを聞かれたのだが、私は、「大変よくやっています」と述べた。
もちろん、本当のことである。
それから、娘がいかに優秀であるかをエンエンと述べさせていただいた。
これはピグマリオン効果というやつを期待してのことである。
 
和田慎二の作品の話ではなくて。
昔、無作為に選んだ子供について、小学校の先生に「この子は成績伸びますよ」と
言ったところ、その子の成績が本当に伸びたそうである。
それは、先生が「この子の成績は伸びる」と期待したため、子供がその期待に
答えたのだとか。
 
じゃあ、他の子はどうなるの?という疑問のある実験だが、私も人の親。
子供のために利用できそうなものはなんでも利用させてもらう所存なのである。
 
その後、先生が「今度のテストは良かったですよ」と言うので、
「ありがとうございます。でも、次回はもっとずっと良いはずです」と言った。
そして、その事実を娘にも告げた。
「えっえ〜っ。私がいないところでそんなこと言っちゃったの〜」という反応である。
 
(後記:
 その後、別のテストで娘の成績がちょっとだけ上がった。
 が、先生はほめてくれず、むしろ、「残念だったね的な発言」だったとか。
 娘は「それって、お父さんが、次はもっとずっと良いはず、なんて言ったからだよ」
 「もっと素直にほめてほしかったよ」と。)
 
さて、息子。
最近、定期テストの結果が返ってきたようだが、そーとー悪かったらしい。
「小出しにして何度も怒られるのが嫌だから」というとんでもない理由で、あとで
まとめて報告してくれるらしい。
が、一部流出した結果だけでも、度胆を抜かれるようなものだった。
これまで「私は悟った。息子がどんな成績でも幸せならそれでいい」などと言って
いた妻が、前言撤回で大暴れ。
 
息子の奴、何を思ったか、
「でも、いつもつるんでる友達はみんなおんなじ(悪い)点だったから」と。
(「(最近あまり話題に出ない)○○君は満点だったけど」のおまけつき。)
あちゃ〜。だめだよ、それ。それは火に油を注ぐだけの発言だ。
おまえ、何年お母さんの子供やってんだよ。
 
その後もさんざん暴れた妻に、息子は言ったそうだ。
「ねえ。俺を信用して。それがピグマリオン効果だから」。