頭の中の黒板

娘と圧力の公式について話していた。
最近は本当によく理解していると思う。
 
のだが、「ちょっと圧力の公式を頭の中に思い浮かべて」というと、
「"圧力 = 力 / 面積"のうち、"力 / 面積"の部分は思い浮かべられるけど、
 "圧力 ="の部分は、不要だし、思い浮かべられない」と言う。
 
どゆこと?
 
聞いてみると、「私の頭の中の黒板はそんなに大きくない」などと。
「え?でも、暗算のとき、頭の中で大きな黒板使ってるんじゃないの?」
と聞くと、「暗算のときの黒板はすごく大きいの」。
 
おお。
暗算練習は無駄じゃなかったと、それもうれしかったけど、お父さん、
ひらめいちゃったよ。
そうか。頭の中の黒板か。わかるよ。
 
「それじゃあ、公式用の黒板も広げよう。はい、公式を頭の中に
 思い浮かべて」と言うと、なんだか徹底抗戦のかまえ。
娘はがんこだ。でも、お父さんも負けない。
 
どうしても嫌がるので、そのまま続き(本当にやりたかったこと)を
言ってみた。
「はい、じゃ、その公式を頭の中で変形して、"面積 ="にしてみて」。
すると、「面積 = 力 / 圧力」と、ほぼ即答。
「なんだ、できるじゃん。ちゃんと、公式が頭の中にあるんだよ」と
言うと、ちょっと不思議な様子。
 
「"公式を思い浮かべて"と言っても、はっきりした映像として思い
 浮かべなくてもいいんだよ」という意味のことを言っておいた。
公式の変形が頭の中でできるなら、オッケーです。
おまえは、ちゃんと、大きな大きな黒板を持っているんだよ。
 
それしても、「頭の中の黒板」って発想おもしろい。
娘とは、しばらく「頭の中の黒板」を有効利用する方法を考えよう。