数学ができない子(大学生以上)の特徴と対策

いきなり来てしまった人に言っておくと、私は数学者でもなんでもない。
数学ができない子とは、自分のことである。
 
・基礎ができていない。
 数学は、ちまちましたことを証明していくものである。
 数学書では、たとえば、アルキメデスの原理(任意の2つの正の実数に対し、
 片方を整数倍していけば、必ず、もう片方より大きくできる)なんてことを、
 おおまぢめに証明していたりする。
 そのちまちまさに耐える知力と気力が必要である。
 対策は、解析と線形代数の初等教科書をしっかり読むことだと思う。
・数学者(数学書の著者)の気持ちがわからない。
 たとえば、アルキメデスの原理の証明を読んで、「証明はわかった。
 でも、なんでこんなことをやってるのかわからない」という子もいる。
 それは、「数学がわからないんじゃない。モチベーションがわからないんだ」と
 もっともらしく言っているわけだが、実際には、単に、理解していない
 可能性の方が高い。
 「基礎ができていない」の発現の1つであると思われるのである。
・「集合」の論理を受け入れることができない。
 無限集合を扱う論理を理解していないと、無限を扱う数学書は一切読めないと
 考えてよいだろう。
 集合論の基礎的な啓蒙書を読むとよいのではないだろうか。
 (それでも、
   ・素人は「すべての集合の集合」(矛盾する)なんて考えない方がいい
   ・直積と制限直積(直和)は思い切り違う
   ・みんなZorn補題選択公理が成立すると言っている
  ということさえ受け入れれば、結構多くの本が読めそうではある。)
・定義・定理をおぼえない。
 数学書を読んでいて、定義・定理をおぼえなければ、当然、先に進めなくなる。
 数学者によると、一生懸命考えると、おぼえようとしてなくても
 おぼえられるものらしい。
 したがって、対策は、一生懸命考えること、かもしれない。
 しかし、私のように年老いた素人は、可除元、可約元、正則元、正規元、
 可逆元などとまぎらわしい用語を一気に出されると、ま、意図的に
 おぼえないと無理かなと思う。
 
以上、あんまり、本気にしないでください。
まじめに読んじゃった方、すみません。