伸展と強化について6

自分の歴史の勉強を振り返ると、「覚える」「考える」「理解する」「好きになる」が
かなり複雑に影響しあっていることがわかる。
これを、整理し、わかりやすい形にしたとすれば、それは「ウソ」になるかもしれない。
しかし、それでも、やっぱり、整理し、今後の指針を見つけたい。
 
「理解する」は「考える」の結果だから、それは1つにまとめるとすると、たとえば、
次のような「成績上昇スパイラル」を思いつく。
 
 好きになる→理解する→覚える
  →より好きになる→より理解する→より覚える→・・・
 
(一定のパターンを繰り返しながら成績が上がるから「スパイラル」です。)
そう言えば、「成績を上げたければ、その教科を好きになりなさい」というような話を、
昔よく聞いた気がする。それは上記のような構造を意図するのかもしれない。
 
このような方法論に、私は、反対しない。もし、それが可能ならすばらしいと思う。
しかし、うまくいかない人もいるだろうと思う。たとえば、私だ。
上記のスパイラルを勧められるのは、「これから異性を紹介するけど、その人の事を
いろいろ覚えてほしい。そのためには、まず、その人を好きになりなさい。
そうすれば、その人のことを理解できるし、いろいろ覚えられる。そうすれば、
もっと好きになれる」と言われているようなものだ。
それが悪いとは言わない。うまくいけば、本当にすばらしい。
が、そもそも好きでない人には、難しい話なのだ。
 
私のこれまでの考察に従えば、「はじめからは好きになれない教科」の私のスパイラルは、
むしろ、次のようなものだろう。
 
 ちょっと理解する(創出)→ちょっと好きになる→ちょっと覚える
  →より理解する→より好きになる→より覚える→・・・
 
最初の「ちょっと理解する」は、創出期の理解だ。
(そのための方法は、散々話したので省略します。)
で、その後だが、人間、理解できないものを好きになるのは難しいと思う。
逆に、ちょっとでも理解できると、それをちょっとだけ好きになるのが人間ではないか。
好きになったら、ちょっとだけ覚える事ができる。興味がわくから。
そして、何かを覚えると、それをより理解できるようになるのだと思う。
(ただし、この点は、議論が必要だと思う。
 そもそも、このエントリーを書き始めた理由は「ちょっと覚える→より理解できる」の
 話だったのだ。それこそが、「伸展と強化」だ。が、それは、また後ほど。)
 
実際のところ、ある教科を、どのように勉強するか、どのように好きになっていくか、は、
まったく個人の性格によるものだろうと思う。
しかし、上記のような人も結構いるのではないかと思う。
 
続く。