自分と子供たちのための数学勉強法14

ここまでをまとめると、「数学の勉強としては、一般類題反復型が一般的で、
厳密反復型はやる時間があまりない」ということになる。
じゃあ、厳密反復型は、補助的にやることにして、普段は一般類題反復型で
勉強していればいいのかな。とも思える。
実際、私自身、若い頃は、ずーっと一般類題反復型で勉強していた。
実を言うと、そもそも、私は「同じことの反復」が、ものすごく嫌いなのだ。
たとえば、どこかに行くときも、可能なら行きと帰りの道を変えたりする。
あ、そりゃ、どうでもいいことですね。
 
しかし、もう少し厳密反復型にこだわりたいものがあるのだ。
それは、自分がこれまであまりやったことがない勉強方法だからかもしれない。
 
まず、厳密反復型に関して、思うことを書いてみたい。ランダムに。
 
・100マス計算とその愉快な仲間たち
100マス計算こそ、私がはじめて出会った最初の明らかに有効な厳密反復型
勉強法である。この威力に私のハートは鷲づかみにされちゃったのである。
この方法の利点は、いろいろあるが、それは陰山先生等の御著書にお任せ
することにして、今の論点から言うと、その利点はずばり「計算が速くなる」だ。
 
・お茶くみやコピー
社会人向けの啓蒙書(?)には、よく、「お茶くみやコピーのような
単純作業でもおろそかにしてはいけない」などとある。
(出典を忘れました。すみません。)
出世するためには、嫌な仕事でも笑顔でこなして、上司の受けをよくして、、、
という話ではなくて、お茶くみやコピーのような単純(そうな)作業であっても、
いろいろと工夫できる。優秀な人は、そういう作業からも何かを学ぶ、、、
というような話である。
私はこの意見に全面的に賛成である。
そして、これは、厳密反復型勉強法に通じるものがあると思うのだ。
(ちなみに、私は、某所でコーヒー入れ係りだったことがある。
 ことさら嫌ではなかったが、何も工夫しなかったし、成長もなかった。
 だから、上の話は、いつでも成り立つ話とは思わない。
 一種のシンボリックな話と解釈したい。
 あと、コピーは仕事柄たくさん取るのだが、たぶん、普通の人より速いと思う。)
 
・スポーツ
スポーツは同じ練習を何度も何度もする。
厳密反復型が多いはずだ。
だからこそ、数学はスポーツとは違う、ということかもしれないが、
一定の技能を身につけるために、厳密反復型が有効であることは事実であると思う。
 
・最近の私
あんなに(?)厳密反復型の勉強法を嫌っていた私であるが、最近、数学の同じ本を
何度も何度も読んでいる。
その理由は、忘れちゃうからである。
これは、主に、年のせいだと思う。
が、それはそれとして、何度も読むと、それなりに頭に入ることがわかった。
ま、この話はどうでもいいことですか。
でも、このエントリーを書き始めたきっかけは、これだったように思う。
 
えーと、つまり、まとめると、次のようになる。
 
厳密反復型は同じこと繰り返すのだが、それにより人は成長もする。
つまり、厳密反復型を行っている人自身は、成長(変化)している。
ただし、その人自身が、努力しなければ、成長はない。
 
「同じことの反復」は今でも嫌いだが、その人が成長しているのなら、
厳密反復型の勉強は、決して「同じことの反復」ではないのだろう。
 
ところで、厳密反復型の直接的な効果としては、何が期待できるだろうか。
それは、
 
 1. その問題を解くスピードがあがる。
 2. その問題を覚える。
 3. その問題を深く理解できる。
 
ではないだろうか。
しかし、よく考えてみると、上の項目1、項目2、項目3は、それぞれ違うものだ。
「スピード」も「記憶」も「理解」も、厳密反復型から得られる、という事実は、
必ずしも、
 
 「スピード」を得るための厳密反復型
 「記憶」を得るための厳密反復型
 「理解」を得るための厳密反復型
 
が、同じだということを意味しない。のではないか。
当然ですか?
私は、これまで、よく考えていなかったのだ。
 
続く。