自分と子供たちのための数学勉強法4

私は、数学の勉強(授業ではない)自体は、だいたい、
 
 大雑把に理解する
    ↓
 基礎的技能を身につける
    ↓
 応用問題を楽しむ
 
というように進むものだと思っていた(微妙に、過去形)。
 
数学を「大雑把に理解する」というのは、いろいろ批判されそうだが、
私は、普通の人が、「数学的概念を、最初から完璧に理解する」
なんてことは、不可能だと思うのだ。
たとえば、1次関数について学ぶとする。
切片だの傾きだの、習えば、まあ、わかる(かな)。
しかし、その「深い意味」は、だんだんにわかってくるものではないだろうか。
この点については、今のところ、間違ってはいないように思う。
 
問題は、それからの流れである。
 
ところで、、、。
私は、今、30年前に挫折した「現代数学概論 彌永昌吉小平邦彦著」を
読んでいて、すごく楽しいと感じる。
(ただし、挫折せずに読みきるのは、かなりの根性が要りそうだ。)
30年前は、なぜ、挫折したのだろうか。
全部読みきってから言うべきことかもしれないが、次のように感じている。
 
「現代数学概説」のはじめの方は、「(現代数学のための)基礎的技法」
(の解説、、、と、たぶん、練習)にあてられている。
実際のところ、本全体が、「基礎的技法」の本ではないかと思う。
(技法と技能、どちらでもよさそうだが、私の勝手な用語法では、
 「基礎的技法」を理解した上で、使いこなせるようになった状態を
 「基礎的技能が身についた」と言いたい。
 しかし、本論の主旨上は、特に、区別する必要はない。)
 
「基礎的技法」とは言え、「現代数学の」であるから、かなり難しい。
しかし、やっぱり、「基礎的技法」だから、そんなに「楽しい」ものでもない。
前にも書いたが、たとえば、「fが関数のとき、f(A)の逆像 ⊃ A」など
という話だ。
私は、こんな話がエンエンと続くことに、興味を失ってしまったのだ。
もっと、カッコイイ数学の本が読みたい、と。(愚かでしたぜ。)
 
それでは、今、読んでいて楽しいのはなぜか。
(「私が年をとった」ということは、まあ、置いといて。)
それは、代数の本(これも「入門」だが)を読んでいて、自分の基礎学力の
なさを痛感し、それを身につけたいと思っていたら、ちょうど良い本だった
からだ。
「基礎的技法」の1つ1つを読むたびに、昔なら、「ああ、退屈」と思った
だろうけれど、今は、「ああ、俺は、また1つ賢くなった」と思えるのだ。
 
この件に関しては、もう少し、論じたい。
が、まず、単純な事実(でも、私は気がつかなかった)を指摘したい。
それは、このような「基礎的技法/技能」の練習は、実は、小学校以来ずぅっっと
やってきている(分数の計算だの、正負の数だの、文字式だの)という事実だ。
そのとき、自分は、どうだったのだろう?
それをちゃんと解明することが、子供たちの数学の勉強のためにも、また、
50の手習いで数学を勉強している私自身にも、有用なのではないか。
そう思って、この項目をはじめたのだった。