マリツェフ先生、楽しいっす

マリツェフの線型代数学を読んでみようと思った。
絶版のようだが、30年も前に私が買ったもの。
専門家の評価は知らないが、なんだか、最初の1ページに書いてあることが、
私の心を惹くのだった。
が、そう思いながら、30年もたってしまった。
今日、第1章だけ読んでみたが、なんだか楽しい。
訳もすごくいい感じ。
 
で、最初の方に、「行列を代入すると0になる多項式」には最小の多項式があり、
他の多項式はこの最小多項式で割り切れる、という定理が書いてあった。
まあ、難しいものではないのだが、「代数入門」を読んだ私にはピンと来た。
この証明は、こう言ってはどうだろう。
 
多項式のなす環は単項イデアル整域である。
「行列を代入すると0になる多項式」の集合は、多項式環イデアルである。
したがって、最小の多項式が存在し、他の多項式は最小の多項式で割り切れる。
 
ね?俺、すごくね?なんか、俺、数学者っぽくね?
(↑若者風イントネーションで。)
 
いえ、冗談です。
まじめな話、大したことではない、と言うか、本の証明と実質同じだが、
なんだか、代数の勉強の成果が(自分に)出てるようでうれしかった。