上記への補足

読書法に、「途中でわからないことがあってもそこで止めるな。先に進め」という
ものがある。これは、多くの読書で正しいと思う。
しかし、数学書はどうだろうか。
これは、私には、結論が出ていない。
実は、私は、よくわからない数学の本を、無理に通読することもある。
上記の読書法に従っているわけではないのだが。
その結果、あとでわかるようになるものもある。しかし、ならないものも多い。
 
今日の「私家版数学勉強法」を読むと、私は、「解析入門I」を、はじめから
きちんと理解しながら読んだように感じるだろうか?
実のところ、はじめに第1章を読んだとき、理解はあいまいだった。
わかったような、わからないような、そんな感じだった。
それでも、特にわからないようにも思わなかったので、先に進んだ。
ところが、私は忘れる人だから(笑)、何度か見直すことになった。
そして何度も見直しているうちに、自分の理解は、まるで足りないと気がついたのだ。
(「読んでいても読んでいなかった」と思えることが多々あった。)
 
数学は積み重ねなので、途中でわからなければ、その後もわからない可能性は高い。
だから、「途中でわからないことがあっても止めるな」という読み方を、積極的に
支持する気持ちにはなれない。
しかし、私の「解析入門I」の読み方は、結果的に、「途中で止めるな」に近い
読み方だったのかもしれない。
 
もうひとつ、ふたつ。
何かわからないことがあっても、先に読み進むと、そこに理解のヒントがあるという
ことは、実際によくある。だから、私は、わからないことがあったら、とりあえず先を
見て、ヒントがないか探すということは、している。
気分は探偵。
で、ヒントはよく見つかる。(そういうの、数学が好きな人、好きでしょ。)
また、数学の場合、「ある定理の証明だけわからない」ということもよくある。
その場合、しかたがないので、「証明は飛ばして、定理の結果だけを信じて先に進める」
ということもする。(あまり多いと、欲求不満で爆発しそうになるのだが。)
 
ただ、なんにしても、「何度も前のページを見直すという作業がとてもよい」とは
言えそうな気がする。
あ、もちろん、私には、ということだが。