解析入門

最近、解析学の初歩の勉強(理系の大学1年生に相当)をやり直している。
ネタ本は、「解析入門1 杉浦光夫著」と「数学が育っていく物語 志賀浩二著」。
まだ途中だが、学生時代には気がつかなかったことがいろいろわかってきて、おもしろい。
「なぜ昔は難しかったんだろう」という思いと「難しくて当然だったな」という思い、
「意外におもしろいな」という感想と「案外おもしろくないな」という感想が交互に
湧いて出る、不思議な気持ち。
(なぜ難しかったのか? ← 論理的だから読めばわかるはずだ。
 難しくて当然だった ← 私にはモチベーションがわからなかった。
 意外におもしろい ← 数学の考え方の基礎がわかるような気がする。
 案外おもしろくない ← 「実用できる結果」は高校で習う程度のもの。)
たぶん理系の大学1年生の標準コースは、解析入門と線形代数入門ではないか。
それは、なかなか理にかなっているなーと思う一方、「解析入門」は、数学そのものを
志す人用(そうでない人はもてあます?)ではないかなとも思う。
(私は数学が好きだったし、今も好きだが、専門家を目指したことはない。)
 
ああ、でも懐かしいなあ。
数学が好きだったあいつら、今はどうしているのかなあ。
 
付記:
「実用できる結果」とは、「私が実用できる結果」であって、それが高校で習う程度の
ものなのは、私の数学の実力が高校生程度ということだ。
上記の本自体はどちらもすばらしいと思う。
学生時代、解析学は別の本で勉強したが、杉浦先生の(山内恭彦先生との共著)
連続群論入門にはお世話になった。これは2008年度日本数学会賞出版賞を受賞したものだ。
このニュースはたまたま何かで知ったのだが、そのときはじめて、あの本の著者と解析入門
の著者が同じ方だと気がついて、ちょっとびっくりした。
志賀浩二先生は、入門系のご著書がかなりある様子。
かたっぱしから読んでみたい。(が、そんなに時間がない。)