補足

(おそらく)中学生のB君にはコントロールできない問題があった。
それは宿題の形式である。
「英単語を5個ずつ書いてきなさい」と言われたから書いてきた。
そんなB君が責められる言われは、本来ないのだ。
 
「英単語を5個書いてきなさい」という宿題形式が絶対に悪いとは言わない。TPOで有用だろうとも思う。
しかし、「英単語を5個ずつ書いてきなさい」ではなく「英単語を覚えるために5個ずつ書いてきなさい」と
言った方がよかったんじゃないかと思う。
たぶん、「5個書く前に覚えちゃったら書かなくていいですかー?」という声があがるだろう。
その対処はケースバイケースだと思う。
 
塾講師の頃、そういう子はいた(数学でだけれど)。
私はたいてい、じろりと見て、「でもやらなくて、テストの点が悪かったらどーするー?」と
意味ありげな顔をしてみせた。その先は、生徒の判断である。(どうせ、塾だったしね。)
もちろん、「なんでもいいから絶対やれ」というのもアリだと思う。
ただ、「覚える」(数学の場合「できるようになる」)を話題にし、それがポイントであることを
伝えれば意味があると思うのだ。
 
そして、勉強が進んだら、書く個数なんか指定せず、単に「英単語を覚えてきなさい」でもいいかと思う。
「チェックはテストでしますよ」と。
(そもそもあまり書かずに覚えようとする人もいる。私はそうだ。)