アクティブラーニング再び(笑)

最近、知り合いの人が、さらに知り合いの校長先生の話をした。
アクティブラーニングに張り切っているという。
「自分達の誰も受けたことのない教育を作り出そうとしてるんです」と
誇らしげにおっしゃったとか。
うにゃあ、でござる。
 
と思っていたら、今日、娘が「まさにアクティブラーニング」などと言う。
言った対象は別にアクティブラーニングでもなんでもなくただのギャグだった。
が、え?アクティブラーニング?
お父さん、にくさあまって、娘にまでその話した?
と聞くと、「えと?お父さんそんな話してた?私は塾の先生に聞いたんだけど」。
 
そうか。塾でもそんな話をしているのか。
「で、その先生はなんだって?」と聞くと、「う〜ん、難しいだろうって」。
そうだよね。
「その話を聞いて安心したよ。お父さん、アクティブラーニングが嫌いでね」と言うと、
「へ〜そ〜だったんだ。でも、あの先生はまともな常識人だから大丈夫だよ」。
うん。安心した。いろいろな意味で。
 
息子に一度だけ(?)聞いたことがある。
「大学でアクティブラーニングってやってる?」と。
「え?何それ?」というので、私自身よくわからないが、説明すると
「そんなことやってないよ。聞いたこともない。それに数学科は特にそういうのしないし」。
息子の大学でもやってるっぽい話を聞いた気がする。
(推進者にその大学の教授がいるのは確か。)
だから、心配してたのだが、ガセだったんだね。
うん。安心した。いろいろな意味で。
 
実は、妻には一時期ずいぶんこの話をした。
が、妻には私の怒りがわからないようだった。
「ふ〜ん」くらいの反応だった。
が、「それでね、学校の先生はファシリテータってのになるらしい」と言った瞬間に爆笑する。
「ファシリテータ?最近、みんなそんなこと言うよね。なんなんだろうね」と。
いや、安心したよ。
 
注:
息子の大学もやってるっぽいと聞いて心配したことは、息子の学力ではない。
大学生ならもうそんなものに影響されないだろうし、親が心配することでもない。
ただ、「アノ大学でもやってます。コノ大学でもやってます」という宣伝が事実なら、
自分の見識とのズレが心配になるのだった。

ちなみに、息子も息子の友人たちも、私も私の友人たちも、自主ゼミを開いて
勉強する(してた)口であり、ひどい奴は授業をさぼって勉強してたのであって、
他人様にアクティブにしてもらう必要などない(なかった)のである。
 
注2:
たとえば、お医者さんが次のように言ったらどうだろう。
 
今まで誰も見たことのない手術方法を考えているのです。
いえ、見たことがないと言っても、欧米ではすでに行われています。
医者は一歩引いて、患者さん同士に病気や手術について話し合いをさせ、その結論を
みなで共有するのです。
これまでは医者が患者さんの手術をしていたわけですが、これからは患者さんも医者の手術をします。
お互いに手術をしあうことで、深い手術をするのです。