寓話

昔の政治は占いとか祈祷とかの要素があったらしい。
 
ある国では雨が降り続いてみんなどんよりしていた。
そこである祈祷師が「これまでの祈祷が悪い」「私なら2年で青空にできます」と言った。
その祈祷には、大変な貢物が必要だったが、みんなは信用して莫大な借金をしながら待った。
しかし、2年たっても3年たってもどんよりのままだった。
祈祷師は言う。「天候を変える別の方法があるというなら言ってみなさい」
「あと少しです。ここでやめれば元に戻りますよ」と。
どうしたわけか、この祈祷師に続けさせようという人も多い。
「別の祈祷師に頼んだ方がよい」という人もいる。
 
しかし、そもそも(今の)人間が天候を変えることはできないのではないか。
どんな方法でも「天候を変える」と断言する祈祷師を信じることこそ、やめるべきではないだろうか。
それより、天気にあわせて生きる方法を考えましょうよ。