アオイホノオ

ネタバレあります。
 
短期帰省した息子が「アオイホノオ」(島本和彦著)という漫画を持ってきた。
(ただし、3巻まで。)
息子は「この作者、親父と同年代らしくて、親父がよく口にする漫画とかアニメの話が
出てきておもしろいんだ」と言う。
読んでみたら、なるほどおもしろい。
息子がこんな漫画を読むようになるとわ。
 
それにしてもこの漫画。モヤモヤした青春の空回りを描いていると思う。
(実際には、作者も含めて登場人物はたいてい大成功してるので、空回りじゃなくて、
 成功物語かもしれないが。)
息子は「親父たちの大学時代ってこんな感じだったの?」と聞く。
う。ぬ。
「まあ、そんな感じかな。昭和だしね」と言っておいた。
「おまえらはどうなの?今は違うだろ?」と聞くと「え?いや、今もこんな感じだよ」。
ほほう。興味深いですな。
絵的に拒否反応を起こしそうな娘も読み始めて「おもしろい」と言う。
 
さて、その内容について。
実際、内容がおもしろい。
それから、息子の言うように、昔を思い出せるところもおもしろい。
ヤマトがたったの3コマくらいで回頭するシーンは私にはものすごく印象深かったのだが、
プロの漫画家さんも同じようなことを何十年後に語っていたりして。(これは付録で。)
 
この作者さん、「炎の転校生」しか知らなかったが、それは結構印象に残った漫画だった。
(「自分の心に棚を作れ」というのはこの作品中のセリフだったのではないか?
  私は今でも愛用しているし、子供らが小さい頃にも話して聞かせていた。)
 
アオイホノオを読むと、作者が影響を受けた漫画家がわかる。
まあ、「石森章太郎とか永井豪の影響がある」というのは、言われなくてもわかっていた。
と言いたい。
しかし、松本零士というのは意表を突かれた。確かに。
松本零士ファンの自分が気がつかなかったのは悔しい。
 
えーと、梶原一騎川崎のぼるつのだじろうちばてつや的な影響はなかったのだろうか?
読んだのは3巻までだが、そこまでには出てこない。
 
それにしても、大作家芸術大学って、ときわ荘なみにものすごくね?