私は「驚くほどできない子」だった(こともある)

何度も書いているが。
 
たとえば、幼稚園で「右と左がわからない最後の子」だった。
小学校1年生のとき、「時計がよめない」と先生に指摘された母親が涙目になった。
小学校何年生だったか、かけ算九九を覚えられない最後の2、3人の一人だった。
中学1年生のとき、方程式というものをなかなか受け入れられなかった。
(受験算数で習った方法で解けちゃったから。)
同じく中学1年生のとき、最初の数学のテストで、30点くらいだった。
(クラスの半数くらいが100点で、私のように低い点の子は他にいなかった。)
高校2年生のとき、物理の模擬テストで、第1問の(1)しかできず5点しか取れなかった。
(「物理得意感」がハンパなくあったので衝撃だった。)
高校2年生のとき、数学で3を取った。
(我が校の評価は「100点満点の定期テストを10で割るだけ」の雑(笑)な10段階評価だった。
 3を2つ取るか、2を1つでも取ると「退学」と言われていたので、すごく怖かった。
 しかも、なぜテストがそんなに悪かったのか、まったくわからなかった。)
 
これも前に書いたと思うが、大学で、教授が「普通の子供は、勉強上、何度も困難に出会う。
君達は、ただ運よく乗り越えてきただけ。それは運が良かっただけだから」と言った。
それを聞いた学生達はいっせいにブーイングした。
それは、「違う」という意味ではなく、「それはそうだが、一番運が良かっただろう教授に
言われたくない」という意味だった。
私は、「ほう。やっぱり、そうなんだ」と思ったものである。