ちょっとSF 2

なんつーものをはじめてしまったのかと思いつつ、続きです。
 
なんであんなもんを書いたかというと、星新○に憧れてたからではなく、
(ああ、それなら、X君ではなく、エックス君と書くべきだった)
受験生の感じているであろう理不尽さを、ちょっと表してみたかったのである。
そうでもないだろうか?
 
今の受験問題に「X君の個人情報」は出ない。
しかし、たとえば、「X君」を「帰国子女たち」(複数になります。また、正確には、
英語圏からの帰国子女という意味とします)、「X君の個人情報」を「英語」に変えて、
少し話を書きかえれば、そんなに荒唐無稽でもないと思う。
(たとえば、「20XX年、地球は宇宙人に占領された」は、ねらって3流SFっぽくしたのだが、
かわりに、「1945年、日本は、というか、世界の半分は、ア○リカに支配された」にするとか。
あ、別に、そういう話をしたいのではありませんが。)
 
「帰国子女たち」「英語」と変えて言いたいことは、本人たちの意思とはまったく無関係に、
受験に有利の人たちが存在するということである。
その理不尽さを言うために、X君に登場願ったのである。
しかし、ここで、「帰国子女たちは、英語で有利になるから、彼らは別扱いしよう。
そうだ、英語のかわりに中国語にしよう」とか「彼ら用の英語のテストだけ、難しくしよう」と
いう話には(幸い)ならない。
(当然ながら、帰国子女のみなさんを批判する意図などは毛頭ありません。
 そもそも批判される言われもありません。)
 
一般庶民としては、我が子をなるべく、「帰国子女的にしよう」とするのではないだろうか?
幼児期から英会話学校に通わせたりして。
 
と、たぶん、ここまでは、慧眼の読者(読者さんなんかが、いたとして)には、予想通りの
展開ではなかっただろうか。
作者(私)は、ちゃんとヒントを与えておいたのだ、「○カはバ○」とかで。
しかし、それは、実は、意図的なミスリーディングでもあったのだ。
(いや、ほんと、読んでる人がいなかったら、私は、何をやってんでしょうね。)
 
本当に言いたかったことは、英語の話ではなく、数学の話なのである。
つまり、私は、「X君」「X君の個人情報」を、「帰国子女たち」「英語」のみならず、
「数学が得意な人たち」「数学」に置き換えても、この話は成り立つように思うのである。
 
最近、帰国子女は本当に増えたらしい。
帰国子女でない子供たち(たとえば、ウチの子たち)は、たぶん、「ちょっとうらやましいな」と
感じているのではないだろうか。
しかし、「それはそれ」と納得もいっていると思う。
帰国子女の人たちも、それなりに苦労をしているのだろうから。
 
しかし、他にも、本人たちの意思とはまったく無関係に、受験に有利の人たちが存在する
ということをどう考えているのだろうか、と思うのである。
私は、帰国子女が生い立ちから英語が得意であるように、「数学が得意な人たち」も
本人の努力というより、生い立ちから数学が得意なのではないかと思うのである。
(DNAの情報という説もあるが、それは論じても仕方がないと思う。実際、ここでは論じない。
 私のポイントは、「育ち」である。)