娘の高校入試記2

娘の成績が乱高下した大きな理由は「ミス」である。
県立高校の入試問題(とそれを模した模擬試験問題)は比較的易しく作ってある。
したがって、全般に高得点になりがちだ。
そういう試験では、1つのミスによる数点の違いが順位上の大きな違いになる。
個人的には、そういう試験問題は好きではないのだが、私が作っているのではない
からどうしようもない。
 
それでは、「なぜミスをするのか」を見ていたら、なんだかわかったような気がする。
それは、娘がまだ幼いからである。
いや、もちろん、中学3年生なのだが、個人個人の精神年齢はまちまちだ。
娘の精神年齢は低いのであるっ!!!
 
精神年齢が低いと、いろいろな意味で視野が狭いと思う。
つまり、実際的な視野が狭い。
また、時間的空間的な把握力も低い。
さらに言うと、「他人の考え」がまるでつかめない。
 
入試問題に「ひっかけ」はないと思う。
しかし、なぜか、自らひっかっかってしまうことはある。
いろいろなケースがあるだろうが、たとえば、「出題者の意図」がまるで読めないと、
トンチンカンな解答をしてしまうのである。
 
たとえば、次のような問題があった。
「河川の有機物を分解する微生物がいる。その力を強くするにはどうしたらよいか」
我が愛する娘は、「微生物を鍛える」と答えた。
そして、「力を強くする方法ならそれ以外にない。訴訟になっても勝つ自信がある」と
まで言い切ったのだ。
しかし、その問題にはいろいろヒントがあって、知識がなくても、「河川の水中の
酸素濃度を上げる」が解答であることがわかる問題だった。
そういう発想がなかなかできず、自分の主張が絶対正しいと思うのは、幼いからだろう。
 
一応言っておくと、私は精神年齢が低いことは悪いことではないと思う。
どうせいつか大人になるんだし、ゆっくり大人になればいいのだ。
それに、実を言うと、精神年齢が低いと「数学が得意になりやすい」というオマケも
あるような気がしている。
 
しかし、入試という意味では、やはりつらいところだ。
 
あ、娘は、入試を通して、大きく成長したようには見える。
実際、最後の最後で、「ミス」はほとんどなくなった。
かなりきつかったが、「入試のおかげ」と言うこともできるだろう。