息子の高校受験のときの話

思い出したことがある。
中学で「どの高校を受けるか」について父母面談があった。
息子が出した受験する高校のリスト見ながらの面談である。
が、「先生のおっしゃることがどうもわからない」と妻が言う。
そこで私が聞いてみても、やっぱりわからない。
 
「絶対受かる高校をひとつ受けてください」ということを、オブラートに包んで、
そうとう婉曲に言ってるように聞こえる。
すべり止め・・・というのは失礼な話だが、そういう高校を受けて欲しいと
いうことだと、私は解釈した。
「それなら、このA高校がそうです」と言うと、「いえ、そこは・・・」と
やっぱりよくわからないことをおっしゃる。
わかるのは、「別の高校も受けてください」ということだけだ。
 
そこで「それでは、どの高校を受ければ良いでしょう?」とお聞きすると、
「いえ、そういうことは言えません」。
う。確かにそうでしょう。
が、どの高校を受ければいいのかさっぱりわからないのだった。
 
そこで、たまたま私が知っているB高校の名前を挙げてみたところ、
「あ、たとえばそういう高校です」。
ということで、急遽、その高校を受けることにした。
 
が、その後、だんだんわかってきたことがある。
県内の特定の私立高校は、どうやら、中学での成績を見て「合格ほぼ確定」と
いうものを出しているようなのだ。
そうやって保険をかけた上で、他の高校にもチャレンジするわけだが、
「チャレンジ校に受かったらそっちに行ってもよい」というところまで含めての
「合格ほぼ確定」なのだ。
で、A高校ではだめだった理由は、たぶん、それが県外の高校だったからなのだ。
 
というようなことを息子に言ったところ。
意外や意外、「俺は最初からそう言っていた」と言う。
実は、私は息子と一緒に中学校の受験説明会にも出ているのだが、その席でも
そういう説明があったという。「でも、おやじ寝てたんだよ」。
え?そうだった?ごめんよ。
それでも「わかりにくい」という妻に「お母さんには2回は説明したよ」。
 
なるほど、先生方にはご迷惑をかけてしまったのだ。
 
息子はA高校にもB高校にも合格をいただいた。
どちらの高校にも大変感謝している。