ツルカメトンボからの雑談 3

もう何がなんだかわからなくちゃってるけど続行。
 
ところで、a、bを固定した整数とし、xとyを任意の整数としたとき、
「ax + by」はどんな数になるのだろうか。
xとyはすべての整数を動かしてみるわけだから、「ax + by」は無限に多くの数になる。
つまり、{ ax + by }という集合は、どんなものか、ということである。
この問題は、数学の基礎の基礎らしい。が、ここでちょっと考えてみよう、と。
 
同じ条件で{ ax }、{ by }は、それぞれ、「aの倍数の集合」「bの倍数の集合」になる。
だから、これは「aの倍数の集合とbの倍数の集合を足したらどうなるか」ということだ。
(上の「足す」は数学用語ではない。
 そもそもこのブログはそんなブログではないのであしからず。)
 
ちょっと実験してみる。
a = 12、b = 8 とすると、
{ ax } = {・・・, -24, -12, 0, 12, 24, ・・・}
{ by } = {・・・, -16, -8, 0, 8, 16, ・・・}
だから
{ ax + by } = { ・・・, -12, -8, -4, 0, 4, 8, 16, ・・・}
みたいな感じになる。
どうも4の倍数のようだ。
実際、4の倍数以外は作れないことはすぐわかる。
aもbも4の倍数だから、それらを足したものも4の倍数になるはずだから。
4はもちろん12と8の最大公約数である。
 
そこで
 
 { ax + by } = 「aとbの最大公約数」の倍数の集合
 
という予測が立つ。
ちょっと考えると当たり前のようだが、それはたぶんうっかりさんである。
{ ax + by } のすべての要素が aとbの最大公約数で割り切れることは明らかだ。
(そうですよね?)
しかし、「ax + by」の形で、すべての「aとbの最大公約数の倍数」を尽くせるかは
ちょっと考えないとわからない。
たとえば、aとbの最大公約数(それをdとおく)自体は作れるだろうか。
もし、
 
 ax + by = d (以下、この式を(☆)とよぶ)
 
となるxとyがあれば、
 
 a(mx) + b(my) = md
 
として、すべてのdの倍数を作ることができる。
つまり、(☆)がいつでも解を持つかということが問題になる。
 
上の例で言うと、
 
 12x + 8y = 4
 
には答があるかということになる。
この場合はある。たとえば、x = 1、y = -1 である。
 
aとbが互いに素のとき、その最大公約数は1である。
たとえば、a = 17、b = 6 とすると、
 
 17x + 6y = 1
 
には答があるか?ある。x = -1、y = 3。
 
いつでもそうか?
というと、「いつでもそう」というのが、数学の結論であるという。
 
う〜ん。続く。