また、買っちゃいました

いや、その、いけない、いけないと思いつつ。
社会の本をまた買ってしまいました。
 
1分間世界史1200 石井貴士
 
狭い我が家が社会の本でいっぱいです。ほんとに。
それ全部読んでたら、もう社会の先生になれます。
もう他に必要ありません。って感じなのに。
 
ところが、この本が、また、おもしろい。
いわゆる「1問1答の本」で、問題が1200あるものだ。
で、この本の「はじめに」が、ものすごくおもしろかった。
石井先生の話は、私の「4つのフェーズ理論」とも合致
している(矛盾しない)と思うのだが、石井先生の論の
思い切りの良さと具体性に、お父さんは、インスパイア
されまくってしまったのである。
 
ただし、例によって、全面的に賛成ではない。
だから、ちょっと、それはそれで書いておきたい。
が、これらの疑問点は、この本の価値をいささかでも
下げるものではない。
以下は、ただの私流利用ガイドであるのだ。
大学受験生諸君には、買って損はない本だ。と思う。
 
まず、石井先生は、「歴史を流れでとらえるべきで
はない」という意味のことを書いている。
これは、非常に重要なポイントだが、正直なところ、
全面的賛成はできない。
 
たとえば、先日書いた
 
上住のわかる世界史標準講義 上住友起著
 
は、「歴史の流れ」をとてもうまく解説してくれて
いると思う。
そして、こういう本は、やはり必要だと思うのだ。
 
しかし、「歴史を流れでとらえない」という常識に
とらわれない観点自体は、十分に検討される価値が
あると思う。
私がインスパイアされまくったというのは、まさに、
この点である。
   
他に、ちょっとマイナーな点も書いておこう。
  
まず、右脳左脳の話があるが、こういう話はいつも
「ほんとなの?」と思う。ほんとならすみません。
が、それは重要ではないだろうと思う。
そして、その話に付随して出てくる「色使いの話」は、
右脳左脳理論がどうあれ、経験的に、正しくて、
かつ非常に重要だと思う。
(だから、この本の価値はいささかも下がらない。)
 
また、記憶モノに特化した本で、この本には、思考と
いう観点はないように思う。あったらすみません。
だから、思考重視派の人からは批判されるかもしれない。
が、いずれにしても、記憶は重要であり、その点に
関しては、「画期的な本」ではないかと、私は思う。
 
以上です。
ただ、ついでに私の思い出話なんかとあわせて。
 
「画期的な本」と書いたが、「1問1答本」は、他にもある。
実は、私は高校生のとき、そういう本を与えられ、本当に
苦しんだ覚えがある。(歴史の本ではない。)
今思うと、あの本は、まちがいなく名著だったと思う。
だから、「あの(ような)本はないか」と本屋さんを
探していて、「1分間世界史1200」を見つけたのだ。
しかし、当時の私は、その本を読めるだけの基礎ができて
いなかった。だから、つらいだけだったのだ。
 
石井先生の本は、私が挫折した本より、敷居が低いように
思う。(そういう工夫をされたのだと思う。)
それにしても、知識がまったくない人には読めないだろう。
だから、ある程度、理解した人か、あるいは、よい指導者が
ついている人によいのではないかと思う。
しかし、世界史をまったく理解しておらず、先生もいない
人がこういう本を買うとは思えないので、これも、この本の
価値をいささかでも下げるものではない。
 
とにかく、良い本だと思う。
受験生諸君、さあ、本屋さんへかけていこう。
で、上住先生の本と石井先生の本を見てみよう。