娘に伝えたいこと

私が勉強を教える相手は、主に娘になっている。
 
息子に関しては、塾のお迎え係が主な私の仕事である。
あと、たまに勉強に関して口を出してうるさがられる。
考えてみると、私が息子に伝えるべきことは、すべて伝えたと思う。
それでも、まだときどき口を出すのは、単に、親としてかかわっていたいからに過ぎない。
 
息子に関して心配したことのほとんどは、年齢が上がるにつれて解消された。
(残っていることも、じき解消されると確信している。)
だから、娘に関しては、息子のときより、ちょっとだけ余裕を感じないこともない。
息子と同様にうまくやれるだろうと。
しかし、やっぱり、息子と娘は違う。やっぱり真剣勝負なのだ。
 
最近、娘には、1元1次方程式の応用問題を教えている。
飲み込みはいいように思うのだが、それでもまだ伝え切れてはいない。
(ちなみに、息子は、こちらが驚くほど、方程式はすぐわかった。
 結構長く付き合ったのは図形の勉強だ。
 当時の息子いわく、「俺は、代数の人なんだよ」。
 でも、まあ、今では、図形もまったく問題ない。)
 
今日、問題を解いていて、娘に「解き方を覚えてもしょうがないんだよ」と言った。
それからしばらくして、「基本的な考え方は身につけないとね」と言った。
すると、「それはさっき言ったことと違う」と言う。
なるほど、そうだね。私は、
「基本的な考え方っていうのは、今の場合、
 
  ・わからないものをxって置く
  ・それから式を立てれば解ける
 
って考えることだよ。
(本当は、未知数の数と条件の数が一致すると普通の問題は解けるってことも
 覚えてほしいことなんだけど、これは、またあとでね。)
あと、関連して、「距離 ÷ 速さ = 時間」みたいなことは覚えないとね。
覚えてもしょうがないと言ったのは、"こういう問題はこんな風に式を立てる"
みたいなパターンのことだよ。
ああ、でも、方程式の基本的なパターンは限られてるから、自然に覚えちゃうかもね。
自然に覚えちゃうのはいいんだよ。
問題の解き方を無理に暗記してもしょうがないってことだよ」なんて説明した。
 
これがよい説明とはとても思えないが、娘は、「それなら、わかった」。うんうん。
なんと言うか、本当にわかってほしいことは、私が方程式に感じていることであって、
それは、今みたいな会話から伝わっていくのだろうと思う。