どうして遠くの塾に行かせたのか

私の住んでいる地域では、高校と言えば、県立高校が中心であるようだ。
で、私の住んでいる県では(他の多くの県もそうなのかな?)内申書
重視される。
その結果、たとえば、「成績の良い子」は、「地域で一番良い高校」にも、
学力試験を受けずに、内申書+アルファで入学できるという。
 
子供たちを「一発限りの学力試験の結果で評価する」より、
「普段の勉強の結果で評価する」方が、「より理想的」かもしれない。
しかし、こんなことを言ってはいけないのかもしれないが、この
「内申重視の仕組み」は、子供たちのほとんどを、「勉強そのものより
内申点稼ぎを重視する」という「小粒な人間」に仕向けているような気が
してならないのだ。
(「内申点稼ぎ」であっても、希望の高校に入るためにがんばっている
 子供たちを、簡単に「小粒」などと言ってはいけない
 私が言いたいことは、子供たちが、先生の顔色をうかがうような
 ことがあるとすれば、それでもいいのだろうか、ということなのだ。
 また、私も親として、内申点に無関心ではいられないし、良い点が
 もらえるなら、それに越したことはないと思っている。
 「内申重視」の仕組みを作った人たちは、このような事情をちゃんと見て
 いるのだろうか。)
 
地元にも塾はあるが、それらの多くが、おそらく上のような事情で、
内申対策にも力を入れているらしい。
何より、「塾に通っている子供たち」が、そういう志向を持っているようだ。
 
私が、息子を遠くの都会の塾に行かせた理由は、以上の考察の結果である。
(ただ、その大都会の本屋さんでも、中学生が「内申点稼ぎ」の方法を
 話題にしているのを耳にして、「ああ、どこも同じなんだなあ」と思った。)