プールとか

午後、子供たちとプール。夏休みに入ってはじめてのプール。
息子は500メートル、娘は100メートルをノルマとした。
と言っても、途中、何度足をついてもいいし、自由に休みを入れながら。
 
私は、水泳部系に属したことはなく、したがって、ちゃんと習った人には
まったくかなわないのだが、素人レベルでは泳ぐのが得意な方だ。
(子供用プールで大人気なく水しぶきを上げて泳いでるおっさん。
 じゃまでしょ。たまにいるんだよね。で、それが私だ。)
妻も、結婚前、「すてき」と言ってくれた(笑)。
そのせいか、私は、子供に教えるのも、「きれいなフォーム」に
こだわりすぎたかもしれない。
 
私はどうやって水泳(クロールのみ)を覚えたか。
まず、子供の頃は、カナヅチだった。
小学校で「25メートル泳ぐ」を達成したのは、クラスでビリの方だった。
それも、とても「泳いでいる」というものではなかったらしい。
 
泳ぎを教えてくれたのは父親。
父親はとても厳しく、足のつかないプールの中ほどで泳がされたりして、
サバイバルな泳ぎ方を覚えさせられたが、私のフォームはめちゃくちゃだった。
子供の頃、毎年夏休みは「プールに行きたい」と思ったが、行くと後悔した。
父親のしごきにいつも泣いていた(本当に声を上げて泣いた)からだ。
(実は、主観的に「しごき」と思うだけで、実際には、そうでもなかった。
 父親自身は、泳げないうちに、橋の上から川の中に投げ込まれ、
 それで泳ぎを覚えたという。そのエピソードは、子供の私にとって、
 「いつか自分もやられる(らしい)」という恐怖話でしかなかった。
 しかし、実際は、比べ物にならないほど、「ゆるい指導」だった。
 はっきり言うと、私が、意気地なしだったのだと思う。)
 
そんな感じで、中学生まで泳ぎは苦手だったのだが、高校生のとき開眼した。
夏休み、一緒に遊んでくれる友達も少なく(涙)、ひとりでよくプールに
行っていたのだ。そこで、日がな泳いでいるうちに、いつのまにか、
「あれ?俺、泳げるじゃん」と思うようになった。
実は、自信をもって「25メートル泳げる」と言えるようになったのは、
高校生のときなのだ。
フォームは最初めちゃくちゃだった。
が、そのうち、省エネで泳げるようになり、そうなると、自覚的に
フォームを変えられるようになり、その後、水泳の本を読み、研究し、
今のように、自信だけはついたのだ。
(繰り返すが、ちゃんと訓練を受けた人から見たら、全然だめだろう。
 でも、「本を読んで(ちゃんと)泳げるようになる」という経験は、
 私に、新たな地平を開いてくれた。
 「畳の上の水練」という言葉があるが、「畳の上の水練」は
 極めて有効である。と思う。)
 
子供たちは、二人とも、息継ぎをしないと上手に見える。
特に、娘のまっすぐな姿勢には、ほれぼれする。
(これは、習い事のおかげだと思う。)
が、息継ぎをさせると、二人ともめちゃくちゃになる。
しかし、考えてみると、私の子供時代に比べたら、それでもたいしたもんだ。
で、あとは、距離を泳がしたらよいのではないか、と。
 
実際、二人とも、進歩したようだ。
 
おまけだが、娘が、突然、背泳ぎで25メートル泳ぎきったのに驚いた。
コツコツ練習していたのだと言う。
息子のクロールは、今の私の泳ぎ方に似てきたよう。
 
補足:
私は、「とにかく練習すればうまくなる」という指導者がきらいです。
一般には、よく考えた方法で、フォームに注意しつつ、練習量を増やす
べきだと思います。