平行

中学生の図形の問題を解いていて、平行線の定義がよくわからなくなった。
これまで生きてきた経験からの推測では、ちゃんとした定義はないような気がする。
それは、まあ、いいや。
しかし、「平行線の基本性質」とか「二本の直線が平行線である条件」のまとめってあるのかな。
中学生の幾何レベルでの話だけど。
 
たとえば、
 
(1)二本の直線A、Bがある。
(2)Aのある点と別の点から、それぞれAに垂直に直線を2本引く。
(3)新しくできた2本の直線で、AとBにはさまれた部分の長さが同じであるとする。
(4)このとき、AとBは平行。
 
字で書くと大変だが、図に描くと思い切り「当たり前そうなこと」を言っている。
お勉強のできる中学生は「(1)(2)(3)→(4)」は、すぐに言えるのかな。
定理とか「基本性質」とかとして覚えているのかな。 
 
中学生の幾何における証明って、たいていは、三角形の合同か相似に帰着される。
ところが、上のステートメントを「三角形の合同や相似」で証明しようとすると、
少なくとも、私には簡単には思えないものになった。
 
息子に聞いてみると、「だって、それって長方形ができるんだから、当たり前じゃん」。
なるほど、そうきたか。賢い賢い。
「それでいいのかなあ。お父さんは、よくわかんないんだけど」と言って、疑問点を
話したところ、「さっきから、平行線の話と言いながら、直線の定義の話をしてない?」。
なるほど。そうだね。するどい指摘だ。
でも、私が何を疑問に思ってるか分かった様子で、自分で証明を考えはじめた。
その姿が、なんだか、ひたすらうれしかった。