数学雑感

息子の影響で大学の数学の本を読んでいる。
で、雑感をランダムに。
 
・定義がやたら長い。
 
例:モデル圏の定義
モデル圏は以下3つの種類の射のクラスを持つ。
(i) weak equivalence
(ii) fibration
(iii) cofibration
これらのクラスは結合において閉じていて恒等射を含む。
(co)fibration かつ weak equivalence な射は trivial (co)fibration とよぶ。
さらに次の公理を満たす。
MC1 有限な極限、余極限を持つ。
MC2 f、g、fgのうちどれか2つが weak equivalences なら全部そう。
MC3 f が g のレトラクトで g が fibration、 cofibration、weak equivalence なら f もそう。
MC4 (i) i が cofibration で p が trivial fibration か
  (ii) i が trivial cofibration で p が fibration なら、リフトがある。
MC5 任意の射 f は2つの仕方で分解できる。
  (i) f = pi で i が cofibration、p が trivial fibration
  (ii) f = pi で i が trivial cofibration で p が fibration。
(Homotopy theories and model categories W. G. Dwyer and J. Spalinskiより)
 
おまけにレトラクトとかリフトの定義も知っておかなきゃならない。
長いです。とても長いです。
正直言って定義を読んだだけで気が遠くなります。Dwyer先生、Spalinski先生。
 
・でも読んでいれば少しずつわかってくる(ような気がする)。
私が好きな話だが、1回も懸垂ができない人でも、ずっと懸垂をやろうとしているとそのうち
できるようになるという。
数学書を読んでいてつらいのは「全然わからない」ということだが、それでもわかろうと
していると少しずつわかってくる(ような気がする)。
ただし、補助教材は自分で探してくる必要があるかもしれない。
 
・新しい数学書の読み方を覚えた。
定理の証明を読まないのである。
そんな読み方していいのかどうかわからないが、個人的には良い気持ちである。