娘の読書

「子供が必要としているのに親には与えられないもの」の筆頭は友達だろうと思う。
幸い、順調に友達ができている。
友達はまた、親が与えられないものを与えてくれる。
 
前からの友達だが最近なんだかより仲良くなっている友達が娘に推理小説を推薦してくれた。
私はアガサクリスティファンだが、娘はおよそ推理小説なんか読まないタイプ。
でも、友達の推薦だからと読んでいた。テスト期間なのに。(まあ、それは言うまい。)
「友達というものは本当に世界を広げてくれるもんだ」と思った。
 
私がリビングに行くと、読み終わったところのようで、なんだか鼻をすすってる。
ほう。
なんでも、「推理トリックより人間の感情の描写が良い」という推薦だったそうで、
「何か感動するところがあったのだろう」と思っていると、娘は「号泣しちゃった」。
「まさか、本を読んで、号泣させられるとは思っていなかった」と。
そして、「お父さんも読んで」と言う。
 
ほうほう。いい流れじゃないかね。
ということで読んでみた。
まあ、その、天才対決、うん、、、いいんじゃないかな。
「クリスティファンのお父さんには、結末が見えるけどね」と思いながら読んだのだが、
最後の結末は意表をつく大ドンデン返しだった。
(と言うか、「それは無理すぎる」と思う。)
 
それにしても、え〜と、どこで号泣したの?
不思議に思って聞いてみても要領を得ない。
よくよく聞いてみると、感情描写の話ではなく、犯行の残虐さに驚いて泣いたのだという。
そこか。
そう言えば、読んでいたときには、「もしかすると、一人で寝れないかも」とか言ってた。
(「じゃ、お父さんと寝よう」と言って、拒絶されるところまでが、親子芸である。)
 
娘よ。う〜ん。
可愛い娘よ。