10億人のシンデレラ

名前は書かないが、娘がまた少女マンガを買ってきた。
いち早く読んだ妻がなんだか「批判全開モード」。
絵柄から見て、人畜無害そうなんだけど。
 
妻は、「もういいよ」オーラを出している娘をつかまえて何度も批判を繰り返す。
と言うか、「なぜ私は主人公(とそのあこがれの人)が嫌いか」を言い続ける。
娘はとうとう「わかった。もうお母さんはこのマンガにかかわらないで」。
ことここに及んで、妻も「私はなんでこんなに批判を続けるんだろう?
何か私自身の病理に触れるモノがあるんだろうか」などと。
 
で、読んでみました。
他愛のない話です。
一生懸命だけど報われない女の子が、クラスの男の子に心惹かれるという話。
まあ、この男の子(水島君から熱さを取ったような奴)に魅力は感じない。
なんでこんなのに心惹かれるのかわからん。
と、言ったら「でしょーーー」と。
けどまあ、蓼食う虫も好き好きなんだし、女の子の方は極めてフツーでしょ?
 
という会話をしたら、翌朝、またその話を蒸し返す。
「いったい、私の何に触れたんだろう?」と。
で、一応、意見を言ってもいいかと聞いてから、私見を述べた。
 
「これって、シンデレラストーリーでしょ。王子様がアレなだけで。
 世の中の女性の半分くらいは、心のうちにシンデレラ願望があるんじゃないの?
 で、それとどう向き合うかが課題なんじゃないの?」と。
 
自分の中のシンデレラ願望に気づかない人もいるんだろう。
気づいていて、それに忠実な人もいるんだろう。
インテリな女性は、うすうす気づきながら、それをストレートに認められない
のではないだろうか。ご苦労さんなことである。
 
すると、妻の奴、「う〜ん、するどいかも」と。
そりゃそうさ。
それから「じゃ、私の王子様、回覧板が来てるんだけど、まわして来て」。
あー、はいはい。