暴れる妻

息子が神妙な顔をしてこんなことを言い出した。
「昔の駅員さんって切符を切ってたんだってね。
 でね、その駅員さんが、"俺は駅員だから切符を切るのか、切符を切るから駅員なのか"って
 悩み出したんだって。どう思う?」。
ふんふん。おもしろい。
と、思っていたら、妻が、「何言ってんの?駅員だからに決まってるでしょ?」。
妻、強烈。いや、これはね、つまり、ちょっとした哲学的な思考なのだよ?
 
いきなりカウンターをくらったような息子、それでもがんばる。
「えーと、じゃ、お医者さん。
 お医者さんは病気の人を直すからお医者さんなのか?お医者さんだから病気を治すのか」。
「お医者さんは免許を持ってるからお医者さんなの」。
 
いや、なんというか、ミもフタもありませんな。
でも、息子の奴、がんばった。よしよし。
 
その後、娘が塾から帰宅。
どこかの高校の過去問をやったら、できがよくなかったとかでちょっとだけ、しゅん。
「テストの点が悪い」と聞くと途端に不機嫌になる妻。
いらっとした雰囲気を出しながら、「え〜?どこ、それどこの高校?」。
娘は「えーとね。○○高校」。
 
あれ?聞いたことあるぞ?と、思ったら、そうだ妻の出身高校だ。
「え?○○高校。じゃ、難しくて当たり前だ」と妻。
それから、なんだか機嫌よく、「○○〜、○○〜」と校歌を歌い出す妻。
なんだか妙なフリをつけて。
娘〜、がんばったよな。
 
妻、大暴れでござるの巻。だった。