暗算練習ってすばらしい

どう見ても娘の数学力が急激に上がっているように見える。
 
それは、年齢的なものが大きいと思う。
「年齢的なもの」とは、もちろん、「数学を扱う年齢になった」ということだ。
が、「中学生になってみんなが勉強する気になった」ということもある。
「友達と勉強の話をする」というのは、最高の刺激だと思う。
(ただし、娘からは、そういう話はあまりしないらしい。
 とは言え、いろいろ耳に入ってくるようだ。)
 
こういうのを、妻は、「場の力」とよんでいる。
つまり、「中学校という場」が、良い影響を与えているのだ。
息子には、「場の力」は英語力に働いたようだった。
中1のときに、ノートにびっしり単語練習しているのを見て感心したものだった。
 
娘は、これまでも、「算数大好き。算数得意」と言ってきたし、優秀だったと
思うのだが、まだ、それほど深入りもしていなかったと思う。
それより、娘は、習い事に忙しかったのだ。
(息子は、そんな妹を「勉強不足」と言うのだが、まあ、そう言うなって。)
しかし、中学校に入って、とうとう本格的に勉強しだした、ということなのだ。
最近の成長ぶりは、見ていて本当に頼もしい。
 
そこで大きな力を発揮しているのは、暗算力だと思う。
暗算練習は、はじめ、なかなか波に乗れなかったようだが、最近は、
嫌がらなくなり、実力もあがっている。
今日は、問題を解いていると、急にだまったのでどうしたのかと思ったら、
8 x 7 x 6 x 5 暗算しているのだった。
難しい問題ではないが、頭から地道に計算して、1680と出していた。
(偉いぞ。実は、「ちょっとした計算の工夫」もあるが、今は気にしない。)
「お父さん、前は、"こういう問題は筆算でいい"って言ってたけどね」と
娘は笑う。
 
私は声を大にして言いたい。
子供には、暗算練習をさせるべきだ、と。
 
思い出してみると、私自身には、確か、小学校低学年のときに、
暗算練習の時間があったような気がする。
実を言うと、私は、暗算は苦手だったのだが、あの暗算練習はとても
よいものだったのではないだろうか。
 
妻は、息子が小5くらいから、私が常軌を逸した教育パパになったという
のだが、それは勘違いで、子供らがもっと小さいときから、期間限定で
(つまり、夏休みなどに)算数・数学を教えてきた。
ただ、2人の子供を同時に教えることはできないので、簡単な問題集をやらせ
たりしたのだが、その際、小1だった娘には、計算問題集を与えたのだった。
その年齢を対象にした「文章問題集」は、当然だが、単に計算問題が文章に
なっているだけで、それほどおもしろいと思わなかったからだ。
(太郎君はおはじきを5個もっています。次郎君は3個です。あわせると
 何個になりますか。のような問題である。)
 
計算がたくさんある問題集だったが、娘は嫌がらずにやっていた。
が、ある日、たまたま、上記のような文章問題をやらせてみたら、娘は
ほんとーに明るい顔をして、「私、こういう問題の方が好き」と言う。
そのときも笑顔をだったが、私は、どきっとした。
「なんだって俺は、こんな娘に計算問題集なんかやらせていたのだろう」と。
娘に計算問題(暗算であれ筆算であれ)をやらせようとすると、いつも、
そのときのことを思い出す。
 
冷静に考えるなら、私は間違っていなかったと思う。
計算は重要である。
が、いつでも、最高の方法を考えていたい。
計算練習は、やり方次第だろうと思う。
簡単に言えば、楽しくやることだろう。